たそがれ煎餅のダーツブログ

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ビール造り体験記(後編)

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今回はビール造り体験の後半です。

 

 

前回記事、ビール造り体験記(前編)はこちら

 

 

さて、いよいよビール造りを始めます!

 

 

 

 

 

 

1.レシピ打ち合わせ

1-1.ベーススタイルの決定

常陸野ネストビールを試飲しながら

どんなビールを造りたいか決めていきます。

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写真左から

・ホワイトエール

ペールエール

・アンバーエール

・スウィートスタウト

 

まずは、この4つの中から

ベースとなるビアスタイルを決めます。

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んー、美味い(^^♪

 

今回は4人で行ったので

二人一組に分かれて2種類のビールを造ります。

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どうしようか相談中の図。

 

どんな感じにしようか悩んでいたところ

スタッフの方がIPAも出来るよ」と。

 

 

IPAとは・・・

ペールエールの一種で

インディアペールエールの略。

ホップを大量に使うので香りと苦みが非常強く

他のビールと段違いの強烈なパンチが特徴。

かなり個性的でクセが強いので

好きな人はハマるが、苦手な人もいるかも。

 

 

代表的なIPAをいくつか紹介します。

 

 

【インドの青鬼】

よなよなエールで有名なヤッホーブルーイングのIPA

コンビニなんかでも買えるので

飲んだことがある人も多いのでは。

インドの青鬼 350ml×8本

インドの青鬼 350ml×8本

  • メディア: 食品&飲料
 

 

 

【フライングIPA

ドラゴンの絵が特徴的な

エチゴビールアメリカンスタイルのIPA

エチゴビール FLYING IPA 缶 350ml ×24本
 

 

 

【LUCKY CHICKEN】

日本酒で有名な黄桜がつくる

チキン料理によく合うIPA

黄桜 LUCKY CHICKEN [ 350ml×24本 ]

黄桜 LUCKY CHICKEN [ 350ml×24本 ]

  • メディア: 食品&飲料
 

 

 

だいだいエール】

茨城県で栽培されている

福来みかん(ふくれみかん)を使用したIPA

今回お世話になった常陸野ネストビールの人気商品。

 

 

クセの強いビールを造りたかったので 

ベースとなるビアスタイルはIPAに決定。

もう一種類は

スウィートスタウトに決定しました。

 

 

 

1-2.アルコール度数、色味の決定

アルコール度数によって

出来上がるまでの期間が変わります。

5%では約1ヶ月程度かかり

1%高くなるごとに

だいたい1週間ぐらい長くなります。

 

なるべく早く完成させたかったので

5%にすることにしました。

(到着予定日:3月19日)

(咲桜百花生誕ライブ:3月20日)

ギリギリ間に合う←

 

 

次に色味を決めます。

ビールの色は

モルト(麦芽)の種類と割合で決まります。

この辺はフィーリングで決めました。

 

 

 

1-3.苦さ(IBU)の決定

苦さには「IBU」という単位があって

数字が大きいほど苦くなります。

 

僕が造ることにしたスタイルの

IPA(インディアペールエール)

通常、苦みが非常に強くIBU50ぐらいですが

苦みを抑えて香りだけ強いIPAにしたかったので

苦みはIBU20ぐらいに設定しました。

 

また、もう1種類のスタイルの

スウィートスタウトは色が真っ黒なので

苦そうに思われますが

ラクトース(甘味料)が入ることで

苦みが少ない甘い黒ビールになります。

IBUは15ぐらいに設定。

 

 

 

1-4.ホップ、副原料の決定

ホップには

苦み付けで使われるビタリングホップ

香り付けで使われるアロマホップ

 があります。

 

手造りビール工房では

ペレット状のホップが9種類あって

この中から好みのものを3種類選びます。

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また、副原料は

主にホワイトエールで使われる

オレンジピール

ナツメグ

コリアンダー

の3種類(写真右側の3つ)があります。

 

 

ホップの匂いを嗅いで、どれが良いか相談中。

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いろんなホップを嗅ぎすぎて

よくわからなくなってしまった。。

ここもフィーリングで決定(笑)

 

 

これでレシピ完成。

スタッフの方が、それぞれの配分が詳しく書かれた

レシピを作ってくれました。

(配合表はヒミツ)

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このレシピを元にビールを造っていきます。

 

 

 

2.麦芽の計量と破砕

出来上がったレシピを元に

使用する麦芽(モルト)を計量します。

 

IPAはペールモルト1種類だけを使用しますが

スウィートスタウトは数種類の麦芽

組み合わせます。

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計量した麦芽を機械で破砕します。

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破砕完了!!

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3.麦芽の糖化

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破砕した麦芽を、お湯を張った釜に投入します。

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よくかき混ぜながら温度を65℃まで上げます。

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酵素の働きによって

麦芽のデンプンが糖に変わります。

(ここで出来た麦芽糖が発酵時にアルコールに変わります)

 

 

 

4.マッシュアウト

糖化が完了しているかヨウ素液を使ってテストします。

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青紫色に変化しなかったので糖化成功です。

実際に麦汁を飲んでみると

甘くなっていることがわかります。



釜の麦汁の温度を76℃まで上げ

酵素の働きを止めます。

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5.麦汁のろ過

釜の下から麦汁を出して、それをまた

上から静かに入れることで麦汁を循環させ

釜の中に麦芽の層をつくります。

 

この麦芽層がろ過フィルターの役目を果たし

粕や濁りを取り除ききれいな麦汁になります。

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6.移動、スパージング

糖化釜の下から麦汁を出して

隣の煮沸釜に移動させます。

このとき糖化釜の麦汁が減って

麦芽層が空気に触れると

酸化して味が落ちてしまうので

上からお湯のシャワーをかけて

酸化を防ぐとともにより深い風味を得ます。

(スパージング)

 

 

IPAの麦汁を移動。

きれいな麦汁ができました。

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スウィートスタウトの麦汁を移動。

良い色になってますね。

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7.煮沸、ホップ添加

麦汁の殺菌

そして深い味わいを出すために煮沸します。

 

煮沸中の麦汁に

3回に分けて時間差でホップを投入します。

 

1回目:ビターホップ(苦み付け)

2回目:アロマホップ(香り付け)

3回目:アロマホップ&副原料

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IPAの方はホップの他に副原料として

オレンジピール

ナツメグ

コリアンダー

を入れることにしました。

 

トッピングマシマシにして

香りの強いビールにしようと思います。

 

スウィートスタウトの方は副原料として

甘みを出すためのラクトースを入れます。

 

 

 

8.麦汁冷却

麦汁を酵母が活動しやすい温度まで

機械で瞬間冷却し発酵容器に取り出します。

 

この時点で作業時間が4時間を超えて

疲れが出てきてしまったため、、

冷却作業の写真は撮ってません。。

 

 

冷却完了!!

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ビール造り体験の作業はここまでとなります。

冷却された麦汁で乾杯!

 

まだアルコールや炭酸がないため

ビールとは程遠い味ですが

ここからどんな風に変わっていくのか楽しみです。

 

この後の

ビール酵母添加

・発酵、熟成

・ボトリング、発送

の作業は木内酒造のスタッフがやってくれます。

 

完成は約1ヶ月後!!

 

 

 

9.ラベル作成

ビールのボトルに張るラベルも

オリジナルで作ることが出来ます。

 

ビール造り体験の日から2週間以内に

メールで画像を送ると

オリジナルのラベルをつくってくれます。

 

今回、僕が造ったのは

牧野百花さんのバースデイ記念ビールなので

ラベルも牧野百花さん仕様にしてみました。

 

 

 

10.完成、お届け

2020年3月19日

ついに完成したビールが届きました!!

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ラベルは別で送られてくるので

ボトルに貼る作業は自分で行います。

 

『よかろうビール』完成!!!!

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我ながら素晴らしい出来ではないか!!!!

 

 

翌日(3月20日)、ビールを手に

始発の新幹線に飛び乗り東京へ向かいました。

咲桜(牧野)百花さんの生誕ライブです。

 

無事にビールを渡すことが出来ました。

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これにて任務完了!

 

どんなビールにしようかと考えるところから

最後にビールを渡すところまで

ずっとワクワク・ドキドキしていられる

素晴らしい体験ができました。

 

 

ビール造りに興味をもった方は

下のHPから予約ができます。

 

以上、たそがれ煎餅のビール造り体験記でした。